交渉により居酒屋の立退きを実現したケース

※ 弁護士の守秘義務に関する日弁連規程第4条第4号にしたがい、掲載にあたり依頼者が特定できないよう、また依頼者の利益を損うおそれがないよう実際の事例を一部加工しております。
   

ケースの概要

(1)建物の状況
 東京近郊の団地の一角にある、鉄筋コンクリート造り2階建て、築約40年の共同店舗です。
 共同店舗の区画のうち、およそ半数程度が空室になっています。

(2)建物賃貸借契約に関する事項
 対象は、1階にある店舗のうちの居酒屋であり、占有面積は約45㎡です。
契約の始期は約2年前で、契約期間は残り約3年です。

課題、争点

(1)正当事由
 建物の老朽化による建替えの必要性です。

(2)立退料について
700万円

交渉、解決のポイント

 書面により解約を申し入れたうえで、立退き交渉を開始しました。
 賃借人は、居酒屋を開店して徐々に常連客が増えてきた時期であったため、当初は立退きに抵抗を示していましたが、建物の老朽化と建替えの必要性についてはご理解をいただき、立退きの条件に関する話し合いに移行することができました。賃借人が居酒屋を開店するにあたって要した内装や厨房などの費用を基礎として減価償却費を考慮し、立退料を算定して提示しました。
 また、近隣の代替物件の情報を集めて、賃借人に提供しました。

 立退料の金額が概ね決まると、賃借人は自ら移転先の物件を探すようになり、良い物件が見つかったとのことで、立退きの合意に至りました。

解決後の姿、解決により貸し主が享受した利益

 この店舗に続いて、ほかの店舗についても立退きが実現し、建替えが可能になりました。

担当弁護士のひとこと

 賃借人の状況に応じて、依頼者と打ち合わせながら立退料や代替物件を提示することにより、賃借人が立退きを前向きにとらえることができるようになり、立退きを実現することができたといえます。



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