話し合いにより老朽化ビルの複数のテナントの立退きを実現したケース

※ 弁護士の守秘義務に関する日弁連規程第4条第4号にしたがい、掲載にあたり依頼者が特定できないよう、また依頼者の利益を損うおそれがないよう実際の事例を一部加工しております。
   

ケースの概要

(1)建物の状況
 賃貸人は、千葉県内の駅から徒歩数分の飲食店やマンションが立ち並ぶエリアにある4階建てビルを所有しており、1階を飲食店等のテナントに賃貸し、2階から4階を共同住宅として賃貸していました。

(2)建物賃貸借契約に関する事項
 ビルの1階には、飲食店等の4軒のテナントが入っており、営業が続けられていました。
 ビルは築50年程度であり老朽化していたため、賃貸人は建て替えを計画していましたが、テナント4軒とも営業継続を希望し、交渉が難航していたため、当事務所に依頼がありました。

課題、争点

(1)解除事由、正当事由
 建物の老朽化、建替えの必要性をテナントに対し主張しました。

(2)立退料について
 合計約4000万円です。

交渉、解決のポイント

 賃借人は、当初は頑なに立退きに反対していましたが、当方が足しげく通い、それぞれの賃借人と根気強く話をすることで、徐々に引っ越し代や営業補償などの希望する条件を提示してもらうことができるようになりました。
 賃貸人が各賃借人の希望する条件を快く受け入れてくれたことから、4軒のテナントから、話し合いにより建物の明渡を受けることができました。

解決後の姿、解決により貸し主が享受した利益

 老朽化したビルは速やかに建替えられ、7階建ての店舗兼共同住宅のビルが完成し、賃貸人は土地の最有効活用を実現することができました。

担当弁護士のひとこと

 立退き交渉にあたっては、賃借人との信頼関係を築き、賃借人側の事情を根気強く聴き取った上で、立退きによって賃借人が経済的損失を被らないような提案をすることが、速やかな立
退きを実現する秘訣です。



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